オギーのせいだ

2004年11月1日 宝塚
汐美さんがお茶会で言っていた。

荻田先生の作品だから辞めてもいいかと思った、と。

やっぱり!退団発表があったとき「オギーだからだよ!」と何人の人と言い合ったか。

荻田先生とは廊下とかで会う度に、一緒に仕事しましょうよ、と言い合っておしゃべりしていた、と。

だから今回、巡り合わせを感じたから辞めてもいいと思った、と。

そういう因縁は知らないけど、オギーのショーなら辞めてもいいと生徒に思わせられる何かがあるんじゃないかと思う。自分を生かしてくれると思えるのではないだろうか。前回の「バビロン」の時にも星組から退団者が大量に出ていた。退団する彼女たちを見送る、素敵な場面とサヨナラショーをオギーは演出してくれた。

その最たるものが、かよこさんの白い鳩とさよならショーでとうこちゃんが歌うブルースレクイエムだったと思う。

汐美さんの狙い通り(かどうか知らないけど)、オギーは大劇場のショーを汐美真帆ミニサヨナラショーのごとく作り替えてくれた。そしてディナーショーもオギーの演出になった。

そして思う。

今回のショーがオギー演出でなければ、と。

汐美さんはもしかして、退団を思いとどまってくれたのではないか、と。

でも思う。

きっと誰のショーでも退団していたな、と。オギーのことを挙げたのはひとつの言い訳。彼女の作ったシナリオの一つ。そして別の誰かのショーでも「○○先生だから」と言ってにっこり、するだろう。

嘘つきだから。

どうせだまされるなら、オギーで良かった。オギーなら私たちも許せる。オギーで幸せだったと言える。心から。

だから荻田先生。ディナーショー、よろしくお願いします。私たちをうんと泣かせてください。心残りなく、涙を流させて下さい。あなたのせいで汐美真帆は宝塚を退団するのですから。

そして本人も泣かせちゃってください。私たちに「泣かないと心の中にたまります」なんてお茶会で言っていたくせに、自分は「今日は泣かないぞとマスカラ塗ってきたのに」なんていうにくたらしいことを言う汐美さんも泣かせてください。

泣き虫だからすぐ泣きます。

お互い、涙、涙で、タカラジェンヌ・汐美真帆とお別れしましょう。それがふさわしい気がします。

・・・・・・・・・

といっても、私、多分泣きません。泣けません。ゆうひちゃん並みに涙腺ひからびてますから。宝塚見て泣いたことも無いし、前のご贔屓さんの退団の時も一切泣きませんでした。平気で数年涙を流さない人です。

そんな私もオギーなら泣かせてくれるような気が、ちょっとだけします。

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