柄 on 柄

2004年12月9日 宝塚
ドリーさんから私の印象をうかがった。「入り出のケロちゃんで落ちた(珍しい)人」ということだった。

・・・・・・。

いや、わからんでもない。

胸に手を当ててよく考えてみる。私は入り出のケロちゃんで「落ちた」んだったっけ?いや、ちょっと違う気がする。月組の舞台「BMB」や「ゼンダ」で観ていた「汐美さん」は既にとっても濃ゆい人だった。

当時第一ご贔屓だった真琴つばささんは、舞台の上もオフもそう印象に変わりのない人だった。だから、ジェンヌさんはみんなそういうものだと思っていた。

が、オフの姿の汐美さんはうすーーーーーーーい顔、うすーーーーーーーい雰囲気の人だったので、とっさに誰だか判断つかず、汐美さんと知って仰天したのだ。

どーやったら舞台とオフと、あんなに雰囲気が変わるってんだ!?

それで“興味を持った”のだ。それが“落ちた”と同義なのかもしれないけど。

        ☆

その後もしばらくは、まみさんファンだったのだが、汐美さんにも興味を持ち続けた。「オンオフ違う印象の人」の次に、私が汐美さんに思ったことは「この人の家に忍び込みたい」だった。

汐美さんに興味を持つようになって、出版物などで目をとめて見るようになると、この人はどうもいつもジャージを着ている人だ、という認識になった。まぁ、ジェンヌといえどもそういう人もいるだろう。

もちろん、年中ジャージというわけではなく、普通の服を着ている場合もある。だが、この“普通の服”ってのが、いやなんとも。

私は決して服のセンスがよいわけではない。全く自信がない。自分の服はもちろん息子の服も、コーディネートに困る。ママ友達からちょっとしたプレゼントでこの夏、動物がいっぱいプリントされた可愛いタンクトップをいただいた。「たまにはこういう子供子供したのもいいでしょ?」と。ありがたい。「いつも上品にまとめているから」と。

違うんです〜!そう言っていただけるのは光栄なんですが、ただただ、センスに自信がないんです!だから柄物を着せられないんです!無地で色のトーンをそろえておけば、どれとあわせてもお洒落に見えるじゃないですか!?息子は茶髪で色白だから、水色や白、薄緑、ベージュ、そんな色が似合う。適当に買いあさってもなんとかかんとか。そういうことなんです!柄物と柄物を合わせるって上級者コースだと思うんです〜!

汐美さん、よく、柄on柄、だったんです。

それで思ったわけです。「この人の家に忍び込んで、クローゼットから柄物を排除したい」と。

もとは悪くない(ちょっと丸い体型だけど)。なのに、なーんで全身柄物でまとめるかなー?それも不思議な組み合わせで、とずっと思っていた。シンプルに無地同士でまとめるとか、柄物は1点に絞るとかした方が格好いいのに、とか思った。

私がセンスがないから、汐美さんのセンスが理解できないだけかしら?と思っていたが、汐美ファンの友人が増えるにつれ、「その組み合わせはちょっと」とか「一体どこで買ってきた服なんだろう?」とか、皆思ってることなのね、と安心(しちゃいかんが)した。

続く

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