11時半頃。

新幹線は無事、定刻通りに東京駅に滑り込んだ。品川辺りで席を立ち、ドア前のデッキにスタンバイ。ドアが開くと同時にダッシュ。ここで急いだって、「長安」ちょっと余分に観られるだけなのにと思いつつ、それでも走る。
東宝のよいところは地の利の良さ。うまくいけば東京駅に着いて15分後には劇場の前にいることができる。日比谷のビル街は思っていたほどは寒くなく、劇場前はいつもと変わらない雰囲気。まだ片づけきられてないクリスマスの飾り付けが、世の中は昨日までクリスマスだったのだ、と思い出させた。

私はいつ来れなくなるかわからないので、最後の今日の2枚のチケットは友人に預けていた。11時公演のチケットをカウンターで引き取り、2階席へ。席に着くと舞台はちょうど、不老長寿の場面だった。慌てて汐美さんにオペラを合わせる。やっぱりとてもキレイだった。

それからが長いシーン。走ってきたせいか眠くならなかった(笑)。せっかくの2階席なので、オペラであちこち、奥の下級生チェック。え?清明節のお祭りのシーン、清十郎さまが出ていたんですか?あの顎は間違いない。玄宗の兵士が安禄山の兵士に寝返る間に、お祭りもちゃんと行ってたのか。
でもやっぱり退屈なので、あれこれ余計なことを考えてしまう。このお芝居の冒頭のシーンは、玄宗と高力士が薄暗い場所で語り合うところ。私は原作を読まずにこの作品を見ていたのだけど、楽前にちょっと知りたいことがあって検索していたら、玄宗の晩年は幽閉されていたらしいとわかった。

あれはその幽閉の場面なんだな。玄宗のその後、陳玄礼はどうしていたのだろう。史実はさておき、あの「一番玄宗を愛している」という将軍は、どうしたかなぁ、などと考えた。

楊貴妃を差し出したことで生きながらえた玄宗。そうすることしかできなかったとはいえ、悔やみ続けたろうな。酔うと側に控えている陳玄礼に当たり散らしたろう。「お前があそこで止めなければ、私は貴妃を行かせたりしなかった!」とか。責任転嫁するしかわずかでも救われる瞬間がないから。陳玄礼は黙って下を向いて、投げ付けられる言葉や盃を受けていたろう。
それでも玄宗の仕え続け、病気で先に死んだろうな、身体の不調を押して仕えているうちに起き上がれなくなって・・・てな感じ。それでも玄宗と共にいることを当然として、生きて死んでいったんじゃないかなぁ、などとケロちゃん演じる陳玄礼のその後は想像させてくれた。

近くに座っていた方が、子供さんを膝に乗せて観劇していた。どうしても観たかったんだろうな。気持ちはとってもよくわかる。小声であやしながら、観ておられた。特に不快ということはなかった。芝居の最後の方、少し盛り上がってきたかな?という辺りで少し泣きぐずり。「いつ終わるの?」とお母さんに聞いていたような。
わかるよ!!君、よく頑張ってるよ!さぞ退屈だろうなぁ。ごめんよ。ショーではもうちょっと楽しいと思うよ!?

最後の場面。私はお茶会以来の上京なのだけど、その後も観劇していた友人たちから「少し大劇の熱さが戻ってきたみたい」とは聞いていた。

確かにお茶会の頃のあっさりからは、少し戻っていたが、セリフをためることはなく、玄宗と楊貴妃を引き離した。

玄宗を押しとどめた後、「皇帝陛下っ」というセリフがまた復活していた。ケロちゃんとしては、本当はもっと熱くやりたいんじゃないなかぁ、と思った。回りのお芝居が変わったり、いろいろご意見もあったそうで、自分だけがやりたいようにやれないんじゃないかな。大劇の最後が好きだった者としてはちょっと寂しいけど、ケロちゃんとしては精一杯やっているように思う。

楊貴妃の昇天のシーン。いつもは手に持っている蓮の花がない。???変わったのかな?それとも忘れてるのかな?でも檀ちゃんは隙なくポーズを決め、幕が降りた。

幕間にチケット預けの手間をかけた友人に礼を言い、トイレの列に並ぶ。劇場内はもう見知った顔ばかり。余分が出た楽のチケットを譲る友人を見つけ渡したり、「誰々さん来てる?どこの席?」などと会話をかわしたり、挨拶したり。

ふとみると窓際に「緑野師匠と仲間たち(笑)」が。ドリーさんは全身白。会服もちゃんと着ておられてびっくり。この日のためだけに一式揃えられたそうだ。指の爪のネイルアートがとってもキレイ。体調がイマイチ(そりゃそうです。毎週バスで東西往復していれば)とおっしゃっていた師匠もお元気そう。「これから帰ってまた児玉っちなんですよね」とか言うと、「児玉っちじゃなくてオサさん!」と突っ込まれたり。まだ皆、余裕。

さらに友人を捜して1階席の方に。もう間もなく開演、というところで、捜していた友人に会えた。抱き合って、ちょっと泣いた。来てくれてありがとう。あなたもケロちゃんに会いたかったろうけど、ケロちゃんもあなたに会いたかったと思うよ。

午後1時。

ショーが始まる。最後から2回目のショー。

     ☆

すみません、ぶつぶつ更新して。なかなか時間が取れなくて書きたいのに書けない(泣)。早く書かないと記憶も薄れるっちゅうのに。まだあと12時間分以上あるよ〜。

紅白はマツケンサンバだけ見て、あと、寝てました。。うーん。気が付くと日付けというか年も変わってしまった。こんなこと初めて。いつもはちゃんと年の変わる瞬間は起きていて、船の汽笛の音とか聞いているのに(海に近いので鐘より汽笛の方がよく聞こえるのです)。不覚。

     ☆

ケロしいで検索が来ないのは、表記の問題はないでしょうか?立樹遥さんて「しぃ」ちゃんなんですか?「しい」ちゃんなんでしょうか?>サトリさん、kineさん。

私もいくらいちゃつかれても、微笑ましいな、と思うくらいなんで検索かけようという気にならない気持ちはわかります(笑)。なんていうか、しぃちゃんて、「まんま」な人なんで「それでいいじゃないか」と思ってしまうんです。とうこちゃんやゆうひちゃんなら「それからどうなったの?」と想像したくなるけど。

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