【続き】

語りながらも画面に見入る。ここ、好き、アラベスク。幕が降りるときのポーズの美しいこと!2幕のプロローグ、ケロちゃんの衣装、青年館のパンフレットでは胸に黒のスカーフ巻いてないんだよ、というとドリーさんがパンフレットを取り出しチェック。「本当ー」。この首筋のライン女性じゃないよね。あの時ガリガリだったもの。

師匠が「ケロのプルミタスが観たい〜!フアンはゆうひちゃん」と叫ぶ。冷静なドリーさんが「少年時代ができないから無理です」と返す。

緑野師匠の「受攻理論」も展開される。受攻理論というのは実はデリケートなもので、鋭い観察力洞察力と対象への「愛」がなければむやみに使うものではないと私は思っている。でもそれで説明してもらうと、たとえばアサコベートがなぜネタに見えるのか、ということも説得力をもって理解させてもらえる。

だから私も恐る恐る口にする。「ケロちゃんがあまり人気が出なかったのは攻めタイプだったからではないでしょうか?」ゆうひちゃんは受けタイプで人気がある人のように思えるし。師匠によると、攻めでもアイドルなら人気が出るそうだ。オサちゃんとかはそうでしたっけ?いや、あさこちゃんだったかな?>師匠。

私がケロとうこ(妄想という意味ではないです)にはイマイチ納得できないもやもやがあった。ケロちゃんはとうこちゃんのことが大好きで、とうこちゃんもケロちゃんのことが大好きなんだけど、それよりもっと欲しいものが透けて見えるからだろうか?ケロゆうひはいいんだけどどうしてだろうと言うと、愛の分量が違う、愛の量は「ケロ=ゆうひ」だけど、「ケロ>とうこ」だからだ、とスパッ
と分析してくださった。さすが。なるほど。納得。

kineさんはすっかり落ちておられた。当然、サトリさんもソファの上でぐっすり。申し訳ない。私たちだけでついて行けないほど盛り上がってしまって。

いよいよ闘牛場でのラストシーン。一体どこを観たらいいのかわからないすごい場面だった。ビデオではフアンが牛に狙いを定めるポーズが写ってなくて残念極まりない、と師匠。ああ、確かに。でもあの剣を構えるポーズはすぐ思い出せる。目に焼き付いている。
絶命する二人。この後、少しだけフアンの唇が動くんだよ、と私。一体何回このビデオを観ただろう。観賞用と保存用、2本買ったもの。師匠によると兄弟心中だそうだが、きっとこの二人は一緒に埋葬されたろうな。

でも一人じゃなくてみんなで観るって、なんて楽しいんだろう。同じ想い、同じテンションを共有している人たちで観る「血と砂」。贅沢な時間。

フィナーレ。よかったよね〜。えりちゃんがセンターでそうくるか、だった。えりちゃん歌わせないのはもったいないものね。グアルディオラが歌ったら怖いし(笑)。たまちゃんは貞淑な妻よりフィナーレみたいな色気のある方がいいよね、みえちゃん男役従えてカッコイイ!そしてケロちゃん、男役も女役も従えて夢みたいだった。
「血と砂」のボレロの衣装、DSでちゃんと入ってよかったね。この時、痩せ過ぎてたから。顔や髪型はポスターの時のがよかったな、舞台はあれでフアンらしくて良かったけど。

私、「血と砂」にハマり過ぎていて、ダブル主演っていうのは毎回主演2人の挨拶漫才があって、お茶会は違う日に設定して2人が訪問しあって、楽の楽屋出はおんぶして出て来るものだと思ってましたー、と告白。その後のダブル主演のバウでそんな話は聞いたことは無い。あれは特別だったんだ。

そう、特別な日々。夢のように過ぎた、宝物の日々。

そして今日もまた、夢の一日だった。きっといつまでも覚えている日。汐美真帆退団の日がこんな思い出深い一日になるなんて。友人たち、そして汐美さんのお陰。

5時。Kineさんが起き出して来られてチェックアウト。始発の新幹線で帰られるのだ。お疲れ様でした。ありがとうございました。

その後、私が見ていなかったNOW ONなどを見せていただきながら、ドリーさんとぽつぽつ語る。私もあと2時間程度で出なければならないので、このまま起きていることにして。師匠は落ちておられるはずなのに、時々話に反応して声を上げられる。

6時30分。荷物をまとめ、身支度する。水につけておいたバラの花を持つ。少し先までドリーさんが送ってくださるという。玄関先に来ていた新聞の1面に津波の記事。ちょっとびっくり。

家を出てからたった24時間のことなのに、この24時間でどれだけのことがあったろう。なんて濃い24時間だったんだろう。ゆるやかな坂道をドリーさんと歩く。空はもう明るくなっていた。今度はいつお目にかかれるかわからないけど、この1ヶ月半の間、本当にありがとうございました。

7時頃、ドリーさんとお別れした。

    ☆

緑野師匠、「檀れい様太腿論」書いてくださってありがとうございました。なるほど。あのスカートは飾り、ですか。あの衣装は「BMB」のまみさんとのデュエットの時に着ていた赤の生腹へそピアス衣装に並ぶ檀ちゃんを象徴する衣装ですね。檀ちゃんのサイズにぴたっと合わせて作ってるんでしょうなぁ。いつ胸が見えるかハラハラしてましたが結局落ちなかった(笑)。誰も着まわしできないと思う。と思ってるんですが、赤の衣装は満点星でかなみちゃんが着ていてびっくりしましたわ。単なる「衣装のひとつ」でしかなかったですが。
私は上半身、胸の谷間や肩甲骨も見てましたが、あばら骨がすごいなーと。檀ちゃんて実はかなり痩せてると思う。顔があまり痩せないので貧弱にならないのですが。

      ☆

ふと気付いたのだが、檀ちゃんをお見送りするってことは、ケロちゃんのいない星組を見なければならないっつーことってすか?

うーん。きっと辛くて見られないからパスしようと思っていたのに。半年もあればなんとかなるかなぁ。自信なし。でも檀ちゃんのお見送りは絶対したい。

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