退団しといてよかった。

ええ、私はずっとケロちゃんが退団したことにじめついていましたよ。本気で「退団はなかったことにならんかな」と思ってます。

でも、今日の「星でベルばら」が発覚した時、最初に思ったことはそれでした。

この私が、そんなことを思う日が来ようとは思ってませんでした。もちろん、ケロちゃんで観たかった役はいっぱい今でもありますが、「もし、ベルばらで退団だったら死にきれん!」と心底思います。

ケロちゃんはよく言ってました。「この公演なら幸せに辞められる」。あなたは正しかった。芝居はさておきオギーのショーで男役の色気を最大限私たちに見せてくれました。わたるくん、檀ちゃん、とうこちゃんに見守られながら、エトワール(だと思わせてください)を務め、去ることができました。

辞め時を捜していたなら、本当にあの公演で良かった。ベルばらで辞めずに済んでよかったよー!!!!

ヅカファン歴の短い私ですら、もう2回目のベルばら遭遇です。最初の時は楽しみでした。「初めて生でベルばらを観られる」と。それなりに楽しんで観てました。タカちゃんフェルゼンは美しかったし、花ちゃんのアントワネットは死際さえ他から際立っていた。「今宵一夜」やなかなか死なないアンドレを実際に観るとほー、と思いました。

でもね、やっぱりベルばらって「形式美」でしかないんですよ。それ以上でもそれ以下でもない。生徒たちはそれに当てはめられるだけ。

何よりそれが退団公演だったノルさんとユリちゃんが気の毒で、辛かったです。ノルさんはどう考えてもオスカル役者じゃない。それなのにタータンアンドレにすがり、幸せそう(なフリをして)に天上へいかねばならない。あの雰囲気を寒いと感じたのは私だけでしょうか?ユリちゃんだってトップ娘役なのに相手役は女になっちゃってるし、見せ場はないアントワネットだったし。フィナーレの「赤薔薇の女」だけですよ、彼女らしかったのは。

だから、わたるくんもコムちゃんもまーちゃんも、これで退団ってことだけはやめて。お願い。生徒の持ち味や幸せを破壊しつくすから。あの作品は。

宝塚はファンだけが支えているのではないことはよくわかっています。団体客を呼びやすい演目もまぜないといけない。そ、それが星組に「また」当たってしまいました・・・。

初めて生でベルばらを御覧になる方は、楽しんでください。私も初めてのベルばらが花アントワネットで幸せでした。コムオスカルはかなめさん並みにはまるでしょう。

でも、私は、自分のご贔屓の退団がこの作品でなくてよかったと、つくづく思ってます。「長安でよかった」なんて、そこまで思います。私。

「長安」と言えば、星の全ツは私は「長安/シバ」と予想していたので、半分は当たりました。全ツも「長安」の方がよかったな。あうあう、あれほど「長安」を足蹴にしていたのにっ!こんなことを思う日が来ようとは!!恐るべし、ベルばら、です。

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