豪華な舞踊会だった星組芝居
2005年5月29日 宝塚大劇場星組公演「長崎しぐれ坂/ソウル・オブ・シバ」を観てきた。
本当は楽ギリギリに1回だけ観るつもりだった。だが、月エリザ楽のように子供が体調崩したり、仕事が休めなかったりで、行けなくなることも考えられる。この星公演、ご贔屓が出てるわけでなし、また観なければ後悔する作品ではなさそうだし(特に芝居)、諦めはつくとは思うが、やはり檀ちゃんを見納められないのは辛い。檀ちゃん大好きだもん。
ケロちゃんがいない星組の舞台を観るのは辛いことは分かっていた。いつかは観なければならない、その最初をいつにするか、できるだけ遅いほうがよかった。でも檀ちゃんは観なければ。そう思ってふと「今日なら行ける」と条件が整った日曜日に急遽、行ってきた。
芝居はトンデモの一種だったので、特にどうということはなかったけど、ショーはねぇ、やっぱり。いるべきはずの人が、いるべき一群の中にいないのだ。なにより、そこにとうこちゃんがいるのに、挙句に、客席にはゆうひくんまでいるのに、あなたはいないのだ。
なんでいないの?
あそこにいれば、赤い衣装、白い衣装を着て、誰よりも嬉しそうな笑顔で踊っていただろう。私はそれを観て、わくわくしていただろう。美しい顔にうっとりしていただろう。醸し出される色気にどきどきしていただろう。
扱いとかの問題じゃなくて、ただ、ただ、そこにいないことが寂しく、辛かった。ただ、そこにいて欲しかった。
でもわかってる。2度目を観たならこんなに辛くはないだろう。まみさんの時の経験から自分が慣れていくものだ、ということは分かっているから。慣れる、ということもまた淋しいものだな、と思う。いないことを当然と受け止める自分を認めることなんだから。
☆
で、芝居。「舞踊会+梅田コマ劇場公演5月特別公演 主演:轟悠 ゲスト:宝塚歌劇団星組の皆さん」つーことですかね。最初っから舞踊会と思って観ていれば、プロローグの長い踊りも楽しめる。ちょっと時代がかったセリフがくっついてるんだな、とかね。途中の精霊流しの部分なんかは舞踊会にしちゃ、ドラマチックな迫力があってとても気に入った。
観劇中は、緑野こあら師匠やkineさんがおっしゃるように、「この芝居、誰が喜ぶんだろう」という思いが頭の中をぐるぐると回っていた。団体のおじ(い)さま、おば(あ)さまは喜ばれるかもしれない。しかしなぁ、クライマックス、卯之助が袖の下から小舟を指差して「(逃げろ)」と指し示すなんてちっちゃな芝居(わたるくんは極力大きな動作にしていたけど)、じさまばさまには見えないと思うよ?大芝居にするならもっとわかりやすーくする方が親切というものだ。
そうそう、師匠の日記にあった”子役の場面の背景の巨大○キブリ”ってなーんのことか?と思っていたら、あの神輿ですか!確かに動き方がなんともゴ○ブリそっくりで、観ていて必死に笑いをこらえてしまいました。
芝居で強く思ったのは、ひとことで言えば、皆、役不足、ということだった。わたるくんはさすがにもうトップ4作目で、はっきりいって岡っ引きの小物の風情がない。持ち味の包容感とも相まって、えらく大物に見えちゃう。トップ就任1作目2作目辺りでイシちゃんに客演願うならまぁ、わからんでもないけど今さら、という位トップオーラが漂いまくっていた。これまでやってきた役が英雄だの皇帝陛下だもんねぇ。
とうこちゃんも血気盛んな親思いの無鉄砲者ににしちゃあ、何だかそこはかとなく達観した雰囲気があって、こちらも“大芝居してまーす”って感じが。まとぶんもこの程度の役ならきっちりこなすし、しぃちゃんはまんま過ぎて(笑)余裕を感じさせてくれた。
もちろん檀ちゃんも。退団公演なのに(リピート100回)途中で消える。その最後の場面。わたるくんとのやりとりとか、一人で決意を語る場面とか、思いの丈というか迫力ありすぎ。
結局、どーしよーもない芝居を、役者の力でどうにかしようと脂が乗ってきたトップさんや、退団前の経験豊かなトップ娘役、これまた経験たっぷりの2番手以下が、どうにかしようと頑張れば頑張る程、ますます与えられた役と乖離していく哀しさ。
初日の幕が明いてまだ2週間程度だと思うんだけど、それでこんなになってちゃあ、これからどうなっていくの?と心配だった。だんだん落としどころが分かってちょうどいいところで止まるのかなぁ?
で、イシちゃんは?というとですね。この芝居の「ヒロイン」ですよね?たった一発撃たれただけではかなく倒れ、小舟の中でトップさんの胸に抱かれてスモークの中で死んでいくんですから。てなことを終演後、師匠にお話ししていたら「初日よりもっとヒロインぽくなってきてますよ」とにっこりおっしゃった。イシちゃんもまた、この芝居を何とかしようと頑張ってるんだなぁ。ちと違う?
ま、何にせよ、これをリピートしなくて済んでよかったな、檀ちゃんファンは可哀相だ!次観るならショーからでいいかな、いや、芝居の途中に挟まってる舞踊会の2幕目はなかなかいいからそこだけ観たいな、とか。まぁ、そんな芝居だった。
あ、柚長さんいい女でした!この役、新公でみなみちゃんがやるんだよね?れおんくんとベッドシーン、観てみたい〜。うっとり。
本当は楽ギリギリに1回だけ観るつもりだった。だが、月エリザ楽のように子供が体調崩したり、仕事が休めなかったりで、行けなくなることも考えられる。この星公演、ご贔屓が出てるわけでなし、また観なければ後悔する作品ではなさそうだし(特に芝居)、諦めはつくとは思うが、やはり檀ちゃんを見納められないのは辛い。檀ちゃん大好きだもん。
ケロちゃんがいない星組の舞台を観るのは辛いことは分かっていた。いつかは観なければならない、その最初をいつにするか、できるだけ遅いほうがよかった。でも檀ちゃんは観なければ。そう思ってふと「今日なら行ける」と条件が整った日曜日に急遽、行ってきた。
芝居はトンデモの一種だったので、特にどうということはなかったけど、ショーはねぇ、やっぱり。いるべきはずの人が、いるべき一群の中にいないのだ。なにより、そこにとうこちゃんがいるのに、挙句に、客席にはゆうひくんまでいるのに、あなたはいないのだ。
なんでいないの?
あそこにいれば、赤い衣装、白い衣装を着て、誰よりも嬉しそうな笑顔で踊っていただろう。私はそれを観て、わくわくしていただろう。美しい顔にうっとりしていただろう。醸し出される色気にどきどきしていただろう。
扱いとかの問題じゃなくて、ただ、ただ、そこにいないことが寂しく、辛かった。ただ、そこにいて欲しかった。
でもわかってる。2度目を観たならこんなに辛くはないだろう。まみさんの時の経験から自分が慣れていくものだ、ということは分かっているから。慣れる、ということもまた淋しいものだな、と思う。いないことを当然と受け止める自分を認めることなんだから。
☆
で、芝居。「舞踊会+梅田コマ劇場公演5月特別公演 主演:轟悠 ゲスト:宝塚歌劇団星組の皆さん」つーことですかね。最初っから舞踊会と思って観ていれば、プロローグの長い踊りも楽しめる。ちょっと時代がかったセリフがくっついてるんだな、とかね。途中の精霊流しの部分なんかは舞踊会にしちゃ、ドラマチックな迫力があってとても気に入った。
観劇中は、緑野こあら師匠やkineさんがおっしゃるように、「この芝居、誰が喜ぶんだろう」という思いが頭の中をぐるぐると回っていた。団体のおじ(い)さま、おば(あ)さまは喜ばれるかもしれない。しかしなぁ、クライマックス、卯之助が袖の下から小舟を指差して「(逃げろ)」と指し示すなんてちっちゃな芝居(わたるくんは極力大きな動作にしていたけど)、じさまばさまには見えないと思うよ?大芝居にするならもっとわかりやすーくする方が親切というものだ。
そうそう、師匠の日記にあった”子役の場面の背景の巨大○キブリ”ってなーんのことか?と思っていたら、あの神輿ですか!確かに動き方がなんともゴ○ブリそっくりで、観ていて必死に笑いをこらえてしまいました。
芝居で強く思ったのは、ひとことで言えば、皆、役不足、ということだった。わたるくんはさすがにもうトップ4作目で、はっきりいって岡っ引きの小物の風情がない。持ち味の包容感とも相まって、えらく大物に見えちゃう。トップ就任1作目2作目辺りでイシちゃんに客演願うならまぁ、わからんでもないけど今さら、という位トップオーラが漂いまくっていた。これまでやってきた役が英雄だの皇帝陛下だもんねぇ。
とうこちゃんも血気盛んな親思いの無鉄砲者ににしちゃあ、何だかそこはかとなく達観した雰囲気があって、こちらも“大芝居してまーす”って感じが。まとぶんもこの程度の役ならきっちりこなすし、しぃちゃんはまんま過ぎて(笑)余裕を感じさせてくれた。
もちろん檀ちゃんも。退団公演なのに(リピート100回)途中で消える。その最後の場面。わたるくんとのやりとりとか、一人で決意を語る場面とか、思いの丈というか迫力ありすぎ。
結局、どーしよーもない芝居を、役者の力でどうにかしようと脂が乗ってきたトップさんや、退団前の経験豊かなトップ娘役、これまた経験たっぷりの2番手以下が、どうにかしようと頑張れば頑張る程、ますます与えられた役と乖離していく哀しさ。
初日の幕が明いてまだ2週間程度だと思うんだけど、それでこんなになってちゃあ、これからどうなっていくの?と心配だった。だんだん落としどころが分かってちょうどいいところで止まるのかなぁ?
で、イシちゃんは?というとですね。この芝居の「ヒロイン」ですよね?たった一発撃たれただけではかなく倒れ、小舟の中でトップさんの胸に抱かれてスモークの中で死んでいくんですから。てなことを終演後、師匠にお話ししていたら「初日よりもっとヒロインぽくなってきてますよ」とにっこりおっしゃった。イシちゃんもまた、この芝居を何とかしようと頑張ってるんだなぁ。ちと違う?
ま、何にせよ、これをリピートしなくて済んでよかったな、檀ちゃんファンは可哀相だ!次観るならショーからでいいかな、いや、芝居の途中に挟まってる舞踊会の2幕目はなかなかいいからそこだけ観たいな、とか。まぁ、そんな芝居だった。
あ、柚長さんいい女でした!この役、新公でみなみちゃんがやるんだよね?れおんくんとベッドシーン、観てみたい〜。うっとり。
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