さようなら檀ちゃん その3
2005年6月25日 宝塚私が娘役さんのサヨナラショーを観るのは2度目。花エリザの楽でみどりちゃんのサヨナラショーを観たときにも思ったが、サヨナラショーのときの娘役さんが最高にオトコマエ度が上がっていると思う。みどりちゃんもまた、自分の歴史を辿るように歌い継ぎ、舞台の中央で輝いていた。銀橋を渡りながら客席に薔薇を投げた。オトコマエだった。星奈優里ちゃんのも観たけど、あれはノルさんと一緒だったからまた違うなぁ。
もうこれで最後、やりたいことやる、最後の私を見ておいて欲しいというふっきれた決意がはっきりと見えるように思うのだ。同じ宝塚にいるのに、男役と娘役では扱われ方が全く異なる。舞台を目指す人であるというのは基本的に同じだと思うのに。男役を引き立てることが最大命題、それはそれでいいけど、真ん中でありたいと舞台人なら思って当然。その最初で最後のチャンスなんじゃないか。
組長(最後までずっと女装。細い!)からお手紙が読まれ、愛称を呼ばれて階段を降りて来る退団者たち。またも思い出す。「はーーーーい」とその雰囲気に合わない(いや、合っていたか?)長い返事の後、緑の袴で降りてきたあの人のことを。
皆、挨拶の最後は「ありがとうございました」で締める。それぞれが、それぞれ自分らしい挨拶だったと思う。檀ちゃんは東宝まで頑張る、ということを言っていた。またそれで、あの人のことを思い出してしまった。
わたるくんのご挨拶も、また次、東宝公演で頑張るということを言っていた。最後にイシちゃんのご挨拶。GSの時、師匠が「最近のイシちゃんはご挨拶で歌うんですよ」と言われ「ほぅ、和歌を詠むんですね」と感心していたら「歌うんです!本当に!」と言われ「???」となっていた。だから「でーんでんむーしむし♪」とイシちゃんが歌い始めた時「これですかー!?」と隣の師匠に向かってずっこけてしまった。いや、珍しい(!?)モン見せてもらいましたわ。これが噂のイシちゃんのご挨拶かー。
幕が降りるが、何回か幕が開く。やはりこういう時は、トップさんが2人いるというのはやりにくそうだ。なんとなく譲り合いみたいな雰囲気になっちゃうから、締めになりにくい。が、最後に上がったとき、檀ちゃんが地声で「ありがとうございました!」と締めたのだ。すげー。確か花楽の時、樹里ちゃんはオサちゃんに挨拶を勧められたものの、マイクがなかったのでオサちゃんの顔のマイクを借りたりしていた。そういう躊躇をまったく見せず、檀ちゃんはその場を仕切った。
今の宝塚が誇る2大「漢」、わたるくんとイシちゃん、その二人よりもっとオトコマエな檀ちゃんだった。あっぱれ、だった。
のんびりと客席を出て、出のパレードの方へ向かう。外はかなり暑かった。kineさんがいい位置を確保してくだったので、便乗してその横に立つ。そしてふと思い出す。こうやって待っていた暑い夏の日のことを。5年前のあの日。時期もほぼ同じ。梅雨も明けきらない蒸し暑い日。まみさんのさよならは変則で、大劇場がラストだった。まさにこんな気候の中を待っていた。汐美さんの時はあまり気候に苦しめられた記憶がない。まみさんは東宝は凍死寸前、大劇は脱水寸前で記憶に刻まれている。同じような気候の中で、奥さんだった檀ちゃんも卒業するのだな、とふと思った。
人数が多いせいか、割と早めに下級生から順に出て来る。皆、晴れやかな笑顔。来られなかったおかっちファンの友人のために、携帯カメラで撮るが難しい。
駐車場の中に次の車がスタンバイしていたのだけど、後ろの方に見えているオープンカーがただならぬ雰囲気。運転手は何か赤い制服を着ていないか?その車が正面に回される。観客から歓声が上がる。白のロールスロイス。花一杯に飾り付けてある。
檀ちゃんが出て来る。階段降りの時にアップにしていた髪を後ろに降ろし、袴と同じ濃い緑のリボンをつけていた。会の人たちが声をかける。その中に「オトコマエの檀ちゃん」というのがあった。ファンもまたオトコマエであることを魅力と感じていたんだなぁ。
花いっぱい、運転手付きのロールスロイスに負けない存在感で、檀ちゃんは手を振って去って行った。外で見ていた友人によると、花の道辺りでまみさん似のしぐさで投げキスまでしていったそうだ。オットコマエ!檀ちゃん!
檀ちゃんが出たら、ダッシュで帰ろうと思っていたがすぐにわたるくんが出て来てくれたので頑張ってみる。恰好いいわぁ。脚ながーい。お疲れさまでした。檀ちゃんを送り出してくれてありがとう。私が次に観る時は、わたるくんの横にはとなみちゃんがいるんだなぁ。そしてイシちゃんも。イシちゃんの会の人も声をかけていた。
南口へ向けて歩いていると、その他の組子たちが楽屋口から出て来るところだった。うめちゃんを偶然見たけど、黒い服でとっても細かった。
南口の宝塚ホテルの前を通る。今日、きっとここでフェアウエルパーティが開かれるのだろう。ファンだけがお見送りする場がまた開かれるのだろう。
長い一日が終わった。
これからどういう気持ちで宝塚ファンをしていけばいいかなぁ、などと考えていた。確実に一区切り、ついた気がするから。仕事も忙しくなってきたし、息子とのコミュニケーションも大切になってきた。今までみたいには観られないかもしれないなぁ。でもあまり深く考えないようにしよう。自分なりに観られる範囲で、楽しんで観ることが一番だろうし。
何はともあれ、お疲れさまでした。
もうこれで最後、やりたいことやる、最後の私を見ておいて欲しいというふっきれた決意がはっきりと見えるように思うのだ。同じ宝塚にいるのに、男役と娘役では扱われ方が全く異なる。舞台を目指す人であるというのは基本的に同じだと思うのに。男役を引き立てることが最大命題、それはそれでいいけど、真ん中でありたいと舞台人なら思って当然。その最初で最後のチャンスなんじゃないか。
組長(最後までずっと女装。細い!)からお手紙が読まれ、愛称を呼ばれて階段を降りて来る退団者たち。またも思い出す。「はーーーーい」とその雰囲気に合わない(いや、合っていたか?)長い返事の後、緑の袴で降りてきたあの人のことを。
皆、挨拶の最後は「ありがとうございました」で締める。それぞれが、それぞれ自分らしい挨拶だったと思う。檀ちゃんは東宝まで頑張る、ということを言っていた。またそれで、あの人のことを思い出してしまった。
わたるくんのご挨拶も、また次、東宝公演で頑張るということを言っていた。最後にイシちゃんのご挨拶。GSの時、師匠が「最近のイシちゃんはご挨拶で歌うんですよ」と言われ「ほぅ、和歌を詠むんですね」と感心していたら「歌うんです!本当に!」と言われ「???」となっていた。だから「でーんでんむーしむし♪」とイシちゃんが歌い始めた時「これですかー!?」と隣の師匠に向かってずっこけてしまった。いや、珍しい(!?)モン見せてもらいましたわ。これが噂のイシちゃんのご挨拶かー。
幕が降りるが、何回か幕が開く。やはりこういう時は、トップさんが2人いるというのはやりにくそうだ。なんとなく譲り合いみたいな雰囲気になっちゃうから、締めになりにくい。が、最後に上がったとき、檀ちゃんが地声で「ありがとうございました!」と締めたのだ。すげー。確か花楽の時、樹里ちゃんはオサちゃんに挨拶を勧められたものの、マイクがなかったのでオサちゃんの顔のマイクを借りたりしていた。そういう躊躇をまったく見せず、檀ちゃんはその場を仕切った。
今の宝塚が誇る2大「漢」、わたるくんとイシちゃん、その二人よりもっとオトコマエな檀ちゃんだった。あっぱれ、だった。
のんびりと客席を出て、出のパレードの方へ向かう。外はかなり暑かった。kineさんがいい位置を確保してくだったので、便乗してその横に立つ。そしてふと思い出す。こうやって待っていた暑い夏の日のことを。5年前のあの日。時期もほぼ同じ。梅雨も明けきらない蒸し暑い日。まみさんのさよならは変則で、大劇場がラストだった。まさにこんな気候の中を待っていた。汐美さんの時はあまり気候に苦しめられた記憶がない。まみさんは東宝は凍死寸前、大劇は脱水寸前で記憶に刻まれている。同じような気候の中で、奥さんだった檀ちゃんも卒業するのだな、とふと思った。
人数が多いせいか、割と早めに下級生から順に出て来る。皆、晴れやかな笑顔。来られなかったおかっちファンの友人のために、携帯カメラで撮るが難しい。
駐車場の中に次の車がスタンバイしていたのだけど、後ろの方に見えているオープンカーがただならぬ雰囲気。運転手は何か赤い制服を着ていないか?その車が正面に回される。観客から歓声が上がる。白のロールスロイス。花一杯に飾り付けてある。
檀ちゃんが出て来る。階段降りの時にアップにしていた髪を後ろに降ろし、袴と同じ濃い緑のリボンをつけていた。会の人たちが声をかける。その中に「オトコマエの檀ちゃん」というのがあった。ファンもまたオトコマエであることを魅力と感じていたんだなぁ。
花いっぱい、運転手付きのロールスロイスに負けない存在感で、檀ちゃんは手を振って去って行った。外で見ていた友人によると、花の道辺りでまみさん似のしぐさで投げキスまでしていったそうだ。オットコマエ!檀ちゃん!
檀ちゃんが出たら、ダッシュで帰ろうと思っていたがすぐにわたるくんが出て来てくれたので頑張ってみる。恰好いいわぁ。脚ながーい。お疲れさまでした。檀ちゃんを送り出してくれてありがとう。私が次に観る時は、わたるくんの横にはとなみちゃんがいるんだなぁ。そしてイシちゃんも。イシちゃんの会の人も声をかけていた。
南口へ向けて歩いていると、その他の組子たちが楽屋口から出て来るところだった。うめちゃんを偶然見たけど、黒い服でとっても細かった。
南口の宝塚ホテルの前を通る。今日、きっとここでフェアウエルパーティが開かれるのだろう。ファンだけがお見送りする場がまた開かれるのだろう。
長い一日が終わった。
これからどういう気持ちで宝塚ファンをしていけばいいかなぁ、などと考えていた。確実に一区切り、ついた気がするから。仕事も忙しくなってきたし、息子とのコミュニケーションも大切になってきた。今までみたいには観られないかもしれないなぁ。でもあまり深く考えないようにしよう。自分なりに観られる範囲で、楽しんで観ることが一番だろうし。
何はともあれ、お疲れさまでした。
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